クリームソーダ

 

 

先日読んだ本の話、益田ミリさんのキュンとしちゃダメですか?という本である。

 

こんな時、あんな瞬間、「キュン」が溢れてます!胸がドキッとする。目が離せない。日夜オンナは様々な場面で「キュン」とときめきます。選りすぐりのキュンをイラスト&エッセイに。

 

あらすじからも分かるように益田ミリさんの日々感じたキュンについてひたすら綴られているのだが、これが「めちゃくちゃ分かるわ~!」となるものから「ちょっとよくわかんないな……」となるものまである。

うーん、確かにあまり意識してないだけで私にもキュンとしてしまうことがある気がする……と思ったので読んだ次の日から今日までの間で意識しながら生活してみた。これが確かに結構キュンとしてしまう瞬間というのはあるのだ(ちなみに過去のキュンも思い出した)。

そして私なりにキュンとした瞬間のことをメモしていたのでここでお披露目させて頂きたい。

 

字の綺麗な人にキュン

私はサービス業の仕事をしているのだが、その店を利用するためには必ず会員登録が必要になっている。その時に書類の記入をしてもらうのだがそこに私のキュンポイントがあるのだ。

チャラい見た目のピアスのあきまくったお世辞にも頭の良さそうとは言えない(失礼にも程がある)若いニイちゃんの字がびっくりする程美しい時はキュンを通り越して結婚願望すら出てしまう(さすがに言いすぎた)。私は字の綺麗な男性に弱い、完全な字フェチだ。今はこんなにチャラくても幼少期は母親に尻を叩かれイヤイヤ書道教室に行っていたピュアボーイだったのか…と想像し再びキュンとするのであった。(ちなみにピッシリとスーツを着たいかにもデキるビジネスマンのようなイケメンの字の汚かった時ほどげんなりしてしまうのもはない)

 

外国の方の可愛らしい日本語にキュン

 

先程の延長線上になってしまうのだが、外国のお客様が来店することももちろんあるわけで、私もタジタジな英語(ほとんど単語のみの会話、あまりにも情けない)で対応するのだが日本在住の方は特に書類を書く時に一生懸命日本語で書いてくれるのである。そしてその小学生低学年ののような字の可愛らしいのなんの。「漢字は画数多くて難しいよね、ひらがなだってバランスとるの意外と難しいよね、わかるわかる……」と謎の親心(相手は立派な年上なのに)を感じてしまう。

 

健康志向なヤンキーにキュン

 

高校1年生の時の話。同じクラスに見るからにやんちゃな男子がいた。私の高校は地元でも校則が厳しいことで有名で真面目な生徒が比較的多かったのに、だ。(その中でいかに校則ギリギリのラインを狙うかが大事なのだが)

その男子はサッカー部でバッチリ腰パンに整った眉、猫背気味の姿勢、まさしく理想のやんちゃな男子だ。(校則が厳しい学校では眉が整っていているはずがない、ちなみに私が眉ボーボーだったことは言うまでもあるまい。死にたい)

高校に入学して半年程たち、秋になり肌寒くなってきた頃、その子は毎日マスクをつけてくるようになった。ある日他の男子とその子が話しているのを盗み聞いていた(正確には聞こえてきた)、他の男子「お前、風邪ひいてるん?」するとぶっきらぼうに「いや、予防。」

私「いや真面目か!!!!!(もちろん心の中で)」とツッコミを入れながらも少しキュンとしたのは言うまでもない。いや本来やんちゃな男子なら風邪引いたら学校休めてラッキー☆くらい思って欲しいのだが。余談だが、ちなみにその子は見た目はアレだが授業も比較的真面目に受けていた、完全な根は真面目なタイプだったし、同じクラスの美人ではないが優しくて可愛らしい女の子と長いこと付き合っていてその辺もかなり推せるポイントであった。やはり何事もギャップというのは大事。

 

おじいちゃんのクリームソーダにキュン

 

ある日喫茶店で勉強でもしようと某チェーン店(温かいお茶をだしてくれるあの店だ)に入った。カフェオレを飲みつつ勉強をしたりたまにTwitterを見たり、たまにテキストを見たりTwitterを見たり(本末転倒)。すると隣のテーブル席に60~70代くらいのおじいちゃんが1人で来店し、ウエイターがお冷を持ってくるなり言った「今日はね…(数秒悩み)クリームソーダで」

テーブルに運ばれてきたクリームソーダのアイスを崩しながら飲み、本を読むおじいちゃん。15~20分ほどでクリームソーダを飲み干し店を後にした可愛らしいおじいちゃんにキュン。そういえば後日別のカフェでまたもやクリームソーダを飲んでいる可愛いおばあちゃんもいた。

クリームソーダって子どもが好きな飲み物ってイメージもあるけど、なんかすごくハイカラだと思う。私も将来はそんなオシャレでハイカラな可愛らしいババアになれたら最高だ。

 

 

 

キュンとしちゃだめですか? (文春文庫)